ないもの強請りは更に手に入らない、恋愛はそんなもの

フョードル・ドストエフスキー

神が存在しないならば私が神である。

「人類に対する愛」という言葉は、自分が心の中でつくりあげた人類に対する、つまり己に対する愛である。

人間というものは時として、何にそそのかされて我を押し通すのか、自分でも分からぬことがあるものだ。

決して一か八かというきわどいところまで進んではいけない。それが夫婦生活の第一の秘訣である。

真実を語る者は機知のない人間だけである。

苦しむこともまた才能の一つである。

しだいに高くそびえてゆく建物を見る喜びは、たとえ今までのところ、その建物にわずか一粒の砂を運んだにすぎない人でも、必ずや心の渇きをいやしてくれるはずである。

夫婦や恋人同士の問題には決して口をだしてはいけない。そこには世間の誰にも分からない、二人だけしか知らない一隅があるのだから。

人間という奴はいつでも、人に騙されるよりは自分で自分に嘘をつきたがるものなのだ。そして、無論、人の嘘より自分の嘘の方を余計に信じるのだ。

夫が妻にとって大事なのは、ただ夫が留守の時だけである。

善い人とは、強い人たちのことではなく、誠実な人たちのことである。

一杯の茶を飲めれば、世界なんか破滅したって、それでいいのさ。