貴女の喜びは誰に為の喜びか

間に忘却と、それに伴う過去の美化がなかったら、人間はどうして生に耐えることができるだろう。 三島由紀夫  世界が必ず滅びるといふ確信がなかつたら、どうやつて生きてゆくことができるだらう。 

三島由紀夫  

 この世のもっとも純粋な喜びは、他人の喜びをみることだ。 

三島由紀夫   

幸福つて、何も感じないことなのよ。幸福つて、もつと鈍感なものよ。幸福な人は、自分以外のことなんか夢にも考へないで生きてゆくんですよ。 

三島由紀夫   

人間はあやまちを犯してはじめて真理を知る。 愛というものは共有物の性質をもっていて所有の限界があいまいなばかりに多くの不幸を巻き起す。 三島由紀夫 無神論も、徹底すれば徹底するほど、唯一神信仰の裏返しにすぎぬ。無気力も、徹底すれば徹底するほど、情熱の裏返しにすぎぬ。 三島由紀夫 不安こそ、われわれが若さからぬすみうるこよない宝だ。 三島由紀夫  女性はそもそも、いろんな点でお月さまに似てをり、お月さまの影響を受けてゐるが、男に比して、すぐ肥つたりすぐやせたりしやすいところもお月さまそつくりである。 

三島由紀夫  

 生まれて来て何を最初に教わるって、それは「諦める」ことよ。 

三島由紀夫   

恋愛とは、勿論、仏蘭西(フランス)の詩人が言つたやうに一つの拷問である。どちらがより多く相手を苦しめることができるか試してみませう、とメリメエがその女友達へ出した手紙のなかで書いてゐる。 三島由紀夫  幸福がつかのまだという哲学は、不幸な人間も幸福な人間もどちらも好い気持にさせる力を持っている。 

三島由紀夫   

美しい女と二人きりで歩いてゐる男は頼もしげにみえるのだが、女二人にはさまれて歩いてゐる男は道化じみる。 

三島由紀夫 

 人生が生きるに値ひしないと考へることは容易いが、それだけにまた、生きるに値ひしないといふことを考へないでゐることは、多少とも鋭敏な感受性をもつた人には困難である。 三島由紀夫  天才というものは源泉の感情だ。そこまで堀り当てた人が天才だ。 

三島由紀夫   

法律とは、本来ごく少数者のためのものなのだ。ごく少数の異常な純粋、この世の規矩を外れた熱誠、……それを泥棒や痴情の犯罪と全く同じ同等の《悪》へおとしめようとする機構なのだ。 

三島由紀夫    

 われわれは自分の弱さをいやがる気持ちから人の長所をみとめる。 

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